内容へ

エホバの証人

言語を選ぶ 日本語

トーラーとは何ですか

聖書の答え

英語のTorah(トーラー)という語はヘブライ語のtoh·rah'(トーラー)という語に由来しており,「指示」,「教え」,または「律法」と訳すことができます。 * 以下の例は,このヘブライ語が聖書中でどのように用いられているかを示しています。

  • toh·rah'(トーラー)は多くの場合,聖書の最初の5つの書(創世記,出エジプト記,レビ記,民数記,申命記)を指します。これらはペンタチュークとも呼ばれています。この表現は「5部から成る書物」という意味のギリシャ語に由来しています。トーラーはモーセによって書かれたので,「モーセの律法の書」と呼ばれています。(ヨシュア 8:31。ネヘミヤ 8:1)これは当初1冊の本だったようですが,後に,取り扱いやすいように分割されました。

  • toh·rah'(トーラー)は,特定の事柄に関してイスラエルに与えられた律法を指して用いられることもあります。例えば,「罪の捧げ物に関する律法[toh·rah']」,「[重い皮膚病]に関する律法」,「ナジル人に関する律法」などです。(レビ記 6:25; 14:57。民数記 6:13

  • toh·rah'(トーラー)は親,賢人,または神ご自身からの指示教えを指すこともあります。(箴言 1:8; 3:1; 13:14。イザヤ 2:3

トーラー,またはペンタチュークには何が書かれているか

  • 創造の初めからモーセの死までの期間に神が人間をどのように扱ってこられたかに関する歴史。(創世記 1:27,28。申命記 34:5

  • モーセの律法の規定。(出エジプト記 24:3)この律法は600以上の法令で構成されています。中でも際立っているのが,シェマ,つまりユダヤ教の信仰告白です。シェマの一部にはこうあります。「あなたは,心をつくし,魂をつくし,活力をつくしてあなたの神エホバを愛さねばならない」。(申命記 6:4‐9)イエスは「最大で第一のおきて」としてこの言葉に言及しました。(マタイ 22:36‐38

  • 約1800回出てくる,神のお名前エホバ。トーラーには,神のお名前の使用を禁じることではなく,むしろ神の民にそれを発音するよう求める命令が載せられています。(民数記 6:22‐27。申命記 6:13; 10:8; 21:5

トーラーに関する誤解

誤解: トーラーの律法は永遠であり,決して廃れることはない。

事実: 幾つかの聖書翻訳では,安息日,祭司職,贖罪の日といったトーラーの特定の法令に関して,「永遠」,または「不変」であると訳しています。(出エジプト記 31:16; 40:15; レビ記 16:33,34,新共同訳)しかし,これらの節で使われているヘブライ語には不定の将来まで続くという意味もあり,必ずしも永遠に続くことを意味するわけではありません。 * モーセの律法契約がおよそ900年間効力を保った後,神はそれを「新しい契約」に置き換えると予告されました。(エレミヤ 31:31‐33)「『新しい契約』と言うことによって,神は以前の[契約]を廃れたものとされました」。(ヘブライ 8:7‐13)今から2000年ほど前,以前の契約はイエス・キリストの死に基づいて置き換えられました。(エフェソス 2:15

誤解: ユダヤ人の口頭伝承やタルムードは,成文トーラーと同等の権威を持つ。

事実: 神がモーセに成文トーラーと共に口伝律法をお与えになった,という聖書的な証拠はありません。むしろ聖書にはこうあります。「エホバは続いてモーセに言われた,『あなたのためにこれらの言葉を書き記しなさい』」。(出エジプト記 34:27)口伝律法は,後代に成文化され,ミシュナとして知られるようになり,最終的にはタルムードという書物になりました。この口伝律法は,パリサイ人が始めたユダヤ人の伝統で成り立っています。これらの伝統にはトーラーと相いれないものが多くあります。そのため,イエスはパリサイ人に「あなた方は,自分たちの伝統のゆえに神の言葉を無にしています」と言われました。(マタイ 15:1‐9

誤解: 女性はトーラーを学ぶべきではない。

事実: モーセの律法には,律法全体が女性や子どもたちを含むイスラエルの民すべてに対して読まれる,という規定がありました。その理由について,次のように記されています。「彼らが聴くため,また学ぶためである。彼らは[自分たちの]エホバを恐れ,注意してこの律法のすべての言葉を履行しなければならないのである」。(申命記 31:10‐12 *

誤解: トーラーには隠されたメッセージがある。

事実: トーラーを書き記したモーセによると,そのメッセージは暗号のように隠されたものではなく,すべての人にとって明快で分かりやすいものです。(申命記 30:11‐14)トーラーには隠されたメッセージがあるという考えは,カバラ,つまり伝統的ユダヤ教の神秘主義に基づいています。彼らは聖書を解釈するために「巧みに考え出された」方法を用いています。 *ペテロ第二 1:16

^ 3節 「最強版ストロング編聖書詳細用語索引」(The Strongest Strong's Exhaustive Concordance of the Bible)の改訂版の「旧約聖書のためのヘブライ語‐アラム語辞書索引」のセクションにある,8451番をご覧ください。

^ 13節 「旧約聖書の神学用語集」(英語)第2巻672‐673ページをご覧ください。

^ 17節 トーラー自体が教えていることとは対照的に,ユダヤ人の法律は伝統的に,女性がトーラーを学ぶことを禁じています。例えば,ミシュナはラビ・エリエゼル・ベン・ヒルカノスの「自分の娘にトーラーを教えることは,娘に淫らなことを教えるようなものだ」という言葉を引用しています。(ソター 3:4)エルサレム・タルムードには,エリエゼルの「トーラーの言葉を女性に伝えるぐらいならむしろその言葉を火で焼き尽くすようにせよ」という言葉が載せられています。(ソター 3:19前半)

^ 19節 例えば,「ユダヤ大百科事典」(英語)はトーラーに対するカバラ主義的な態度について次のように説明しています。「トーラーは何か特定の意味を持つというより,実際は多くの異なる側面において多くの異なる事柄を意味しているのである」。(第2版第11巻659ページ)