若い人は尋ねる
健康上の問題がある場合,どうしたらいいですか(パート2)
ゲナエル
いちばん難しいのは,自分の限界を認めることです。したいことはたくさんあるのに,その日の体調に合わせなければなりません。
わたしには運動神経筋疾患があります。脳から体に情報がきちんと伝わらない病気です。頭からつま先まで体のいろいろな部分が,震えたり,まひしたりします。それで,自由に動く,話す,読む,書く,他の人の言葉を理解するといった,ちょっとしたことでも難しく感じます。特につらいと思う時は,会衆の長老たちに一緒に祈ってもらいます。そうすると,すぐに気持ちが楽になります。
どんなに大変なことがあっても,いつもエホバ神がそばにいて支えてくださいます。病気でもできる限りエホバにお仕えしたい,と思っています。わたしが生活の中で優先しているのは,聖書の約束について知ることができるように他の人を助けることです。エホバ神がもうすぐ地球を楽園にしてくださり,苦しみがなくなる,という約束です。―啓示 21:1-4。
考えてみてください: あなたもどんな方法で他の人への思いやりを表わせると思いますか。―コリント第一 10:24。
ザカリー
16歳の時,脳に進行性の悪性腫瘍があると診断されました。余命8か月と言われました。その時から,生きるためにずっと闘ってきました。
腫瘍のできた場所が原因で,右半身がまひしています。自分では歩けないので,介助のためにいつもだれかが家にいなければなりません。
病気の進行とともに,言葉をはっきり伝えられなくなりました。以前は活動的なタイプで,水上スキーやバスケやバレーボールをするのが好きでした。また,エホバの証人として,クリスチャンの伝道活動にも活発に参加していました。自分の大好きなことができなくなるとどんな気持ちになるか,多くの人はあまりイメージできないと思います。
イザヤ 57章15節の言葉を思い出すと勇気づけられます。エホバ神が「霊の打ちひしがれた」者たちのそばにいて,わたしのことも大切に思ってくださる,ということが分かるからです。イザヤ 35章6節にもエホバの約束があります。以前のように歩けるようになって,健康な体でエホバにお仕えできる時が来る,という約束です。
病気に負けそうになることもあります。でも,エホバが必ず支えてくださいます。落ち込んだり,自分の命がどうなるか不安になったりする時でも,祈りによって気持ちを打ち明けることができます。エホバの愛からわたしを引き離せるものなどありません。―ローマ 8:39。
このインタビューから2か月後,ザカリーは18歳で亡くなりました。ザカリーは,楽園となった地上に復活するという神の約束に対する信仰を最後まで強く保ちました。
考えてみてください: ザカリーにとって,神の愛のうちにとどまるために祈りが助けとなりました。あなたにもどのように助けとなりますか。
アナイー
生まれてから数日後,脳出血を起こしました。それで体のいろいろなところに障害が残り,足が不自由になりました。
短い距離なら歩行器を使って移動できますが,ふだんの生活には車いすが必要です。けいれんが起きることもあり,細かい作業,例えば文字を書くことが苦手です。
こういう状況もストレスになりますが,治療を受けるのも大変です。物心がついたころから,週に何度も理学療法を受けてきました。初めて大きな手術を受けたのは5歳の時です。それ以降も3回大きな手術を受けましたが,最後の2回は特につらかったです。回復するまで3か月間,家族と離れて生活しなければならなかったからです。
家族がいつも助けてくれます。みんなで一緒に笑います。そうすると,落ち込んでいても気持ちが明るくなります。母や姉や妹は,わたしがおしゃれするのを手伝ってくれます。一人ではできないからです。ハイヒールを履けたらいいのにな,と思います。子どもの時,やってみました。手にハイヒールをはめて床の上をはったのです。家族みんなで大笑いしました。
自分の状況でできることを探すようにしています。言語を学んでいます。サーフィンやスノーボードは無理ですが,泳ぐことはできます。わたしはエホバの証人です。伝道に出かけて,信じている事柄を他の人に話すのが好きです。家の人はわたしの話をよく聞いてくれるようです。
わたしが小さいころから,両親は,わたしの健康上の問題がいつかなくなるということを教えてくれました。それ以来ずっと,エホバとエホバの約束に対する信仰を築いてきました。わたしの病気も含めて,すべての苦しみをエホバは終わらせてくださいます。その約束が前向きに生きる力となっています。―啓示 21:3,4。
考えてみてください: アナイーは健康上の問題があっても,その状況でできることを探しました。あなたはどんなことができそうですか。
ジュリアナ
わたしには,痛みの伴う自己免疫疾患があります。心臓,肺,血液に害を与える病気で,すでに腎臓にまで影響が及んでいます。
10歳の時,エリテマトーデスと診断されました。この病気のせいで,痛みや,疲労感,気分の浮き沈みがあります。自分には価値がないと感じることもあります。
わたしが13歳の時,エホバの証人の女性が家にやって来ました。その人は,イザヤ 41章10節を読んでくれました。エホバ神の語られた,次のような言葉です。「恐れてはならない。わたしはあなたと共にいるからである。……わたしはわたしの義の右手であなたを本当にしっかりととらえておく」。その時から,エホバの証人に聖書を教えてもらうようになりました。8年後の今,神に心をこめてお仕えしています。病気だから何もできない,と思わないようにしています。「普通を超えた」力をエホバが与えてくださるので,積極的な態度を保てるのだと思います。―コリント第二 4:7。
考えてみてください: ジュリアナが積極的な態度を保つのに,イザヤ 41章10節の言葉が役立ちました。その言葉はあなたにも役立ちますか。