家族のために
意見が合わないとき
知っておきたいこと
仲が良くても意見が合わないことはある。おしどり夫婦でも時には物の見方が異なり,大事な問題で意見が分かれることもあります。
「私は親族の結び付きが強い家庭で育ちました。週末は祖父母やおじやおば,いとこたちと過ごしていました。でも,夫の家庭はそうではありません。自分の家族とどれくらい一緒に過ごすか,遠くに住む親族とどれほど連絡を取るかで,夫と意見が分かれます」。タマラ
「私と妻は金銭感覚が違います。結婚当初はお金の使い方でもめました。この件について何度も話し合いました」。タイラー
2人の人が同じ場所に立っていても,見ている景色は違うかもしれない。同じように,夫婦はそれぞれある問題を独自の視点で見ている。
譲歩しても解決できない問題もある。例えば,義理の親が病気になって世話が必要になる場合や,夫婦の一方が子供を望んでも,もう一方が望んでいない場合があるかもしれません。 a
「子供を持つかどうかで妻と何度か話し合いましたが,妻は思いを募らせる一方で,話は平行線のままです。妥協点は見つかっていません」。アレックス
意見が食い違っても諦めない。ある専門家は,大事な問題で折り合いがつかなければ,結婚関係を解消してでも自分の意志を貫けばいいと勧めています。しかし,そのような“解決法”はあなたの気持ちを重視し過ぎています。何があっても配偶者にしっかり付くという神聖な誓いを軽く見ています。
どうすればいいか
結婚の誓いを大切にする。互いが結婚の誓いを守ろうとするなら,チームとして問題に取り組みやすくなります。
聖書のアドバイス: 「神が結び合わせたものを,人が離してはなりません」。(マタイ 19:6)
生活がどう変わるかを考える。夫婦の一方が子供を望んでいて,もう一方が望んでいない場合,どんな点を考慮できるでしょうか。
夫婦の絆の強さ
子育てに伴うストレスに対処できるほど絆は強いでしょうか。
親としての責任
子育てには衣食住の世話以上のことが含まれます。
家庭の経済状況
家庭や仕事,その他の責任をバランスよく果たせますか。
聖書のアドバイス: 「塔を建てようと思う場合,まず座って費用を計算[す]るのではないでしょうか」。(ルカ 14:28)
いろんな観点から問題を見る。意見が合わなくても,解決できる点があるかもしれません。例えば,子供を持つことに関して自分が乗り気でない場合,こう自問できます。
「私は今のところ欲しくないだけだろうか,これからもずっと欲しくないのだろうか」
「立派な親になる自信がないのだろうか」
「配偶者の愛情が子供に移ってしまうのが心配なのだろうか」
子供が欲しいと思っている場合,こう自問できます。
「親としての責任を果たせるだろうか」
「子育てに必要な費用を賄えるだろうか」
聖書のアドバイス: 「天からの知恵を持つ人は……分別があ[る]」。(ヤコブ 3:17)
配偶者の言い分にも一理あることを認める。2人の人が同じ場所に立っていても,見ている景色は違うかもしれません。同じように,夫婦はそれぞれ独自の視点で問題を見ています。お金の使い方についてもそう言えます。互いの見方が異なっている点について話し合う際には,まず共通点を探しましょう。
どんな目標を共有しているか
それぞれの見方にはどんなメリットがあるか
結婚の絆を守るために,夫婦の一方または双方が歩み寄ることができるだろうか
聖書のアドバイス: 「各自,自分のためになることではなく,人のためになることをいつも優先しましょう」。(コリント第一 10:24)