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エホバの証人

日本語

「目ざめよ!」  |  2017年 No.4

 特集​記事

忙し過ぎる?

忙し過ぎる?

自分​は​忙し過ぎる,と​思い​ます​か。そう​思う​の​は,あなた​だけ​で​は​あり​ませ​ん。「だれ​も​が,どこ​で​も,忙し​そう​に​し​て​いる」と,エコノミスト​誌(英語)は​述べ​て​い​ます。

2015​年,8​か国​の​一般​労働​者​を​対象​に​し​た​調査​で​は,仕事​と​家庭​を​両立​さ​せる​の​が​難しい,と​いう​回答​が​数多く​寄せ​られ​まし​た。原因​と​し​て,職場​や​家庭​で​の​責任​の​増加,出費​の​増大,残業​など​が​挙げ​られ​まし​た。例えば,米国​の​一般​労働​者​の​労働​時間​は​週​に​平均​47​時間​で,その​ほぼ​5​人​に​1​人​が​週​に​60​時間​以上​も​働い​て​いる,と​の​こと​です。

36​か国​で​行なわ​れ​た​別​の​調査​に​よる​と,25​%​以上​の​人​が,オフ​の​時​で​さえ​仕事​に​追わ​れ​て​いる​よう​な​気​が​する,と​答え​て​い​ます。子ども​たち​も,次​から​次​へ​と​スケジュール​が​詰まっ​て​いる​と,ストレス​を​感じる​もの​です。

常​に​時間​が​許す​以上​の​こと​を​し​よう​と​する​なら,時間​に​押しつぶさ​れ​そう​に​なり,ストレス​を​抱え込ん​で​しまう​か​も​しれ​ませ​ん。では,もっと​バランス​の​取れ​た​生活​が​できる​でしょ​う​か。自分​の​信念,選択,目標​は​どう​関係​し​て​き​ます​か。まずは,あまりに​も​多く​の​こと​を​し​よう​と​する​4​つ​の​理由​を​考え​て​み​ましょ​う。

 1 家族​に​良い​暮らし​を​させ​たい​と​いう​思い

ゲーリー​と​いう​父親​は​こう​言い​ます。「わたし​は​週​7​日​働い​て​い​まし​た。子ども​たち​に​いつも​最新​の​もの​を​与え​たかっ​た​から​です。自分​が​持て​なかっ​た​もの​を​持たせ​たかっ​た​の​です」。動機​は​良い​と​し​て​も,親​は​物事​の​優先​順位​を​よく​考える​必要​が​あり​ます。研究​に​よる​と,大人​で​も​子ども​で​も,お金​や​物​に​執着​する​人​は,そう​で​ない​人​と​比べ​て​幸福​感​や​満足​感​が​薄く,健康​面​で​も​問題​が​ある​よう​です。

お金​や​物​に​重き​を​置く​よう​な​家庭​環境​で​育て​られ​た​子ども​は,実際​に​は​あまり​幸福​で​は​ない。

親​が​子ども​の​将来​の​ため​に​と​塾​に​通わせ​たり​習い事​を​させ​たり​し​て,親子​そろっ​て​忙し過ぎる​場合​も​あり​ます。その​結果​と​し​て,どちら​も​苦しむ​こと​に​なり​ます。

2 「多い​ほど​良い」と​いう​思い込み

広告​主​は,その​会社​の​最新​の​製品​を​買わ​なけれ​ば​損​を​し​て​いる​よう​に​思わ​せ​ます。エコノミスト​誌​は,「手​に​入る​商品​の​激増​は,人々​から​さらに​時間​を​奪っ​た​に​すぎ​ない」と​述べ​て​い​ます。消費​者​が​限ら​れ​た​時間​の​中​で,「何​を​買い,何​を​見,何​を​食べる​か​を​選ぶ​の​に​苦労​する」から​です。

1930​年,ある​有名​な​経済​学​者​は,科学​技術​の​進歩​に​よっ​て​労働​者​の​余暇​が​増える,と​予言​し​まし​た。しかし,その​予言​は​見事​に​外れ​まし​た。人々​は「早期​退職​どころ​か,次​から​次​へ​と​欲しい​もの​を​見つける」と,ニューヨーカー​誌(英語)の​記者​エリザベス​・​コルバート​は​述べ​て​い​ます。そして,それ​を​手​に​入れる​に​は​お金​と​時間​が​かかり​ます。

3 周囲​の​期待​に​こたえ​よう​と​する

ある​人​たち​は,雇い主​に​嫌わ​れ​ない​よう​に​する​ため​に​何​時間​も​残業​し​ます。残業​し​ない​と​後ろめたい​気持ち​に​なる​よう​圧力​を​かけ​て​くる​同僚​たち​も​いる​こと​でしょ​う。また,経済​的​な​不安​から,人々​は​進ん​で​残業​し​たり​24​時間​待機​し​たり​する​か​も​しれ​ませ​ん。

同様​に,親​は​ほか​の​家庭​の​よう​に​忙しく​し​て​い​なけれ​ば​なら​ない​と​思っ​て​しまい,そう​し​ない​ なら,子ども​から​何​か​を“奪っ​て​いる”と​いう​後ろめたさ​を​感じる​か​も​しれ​ませ​ん。

4 ステータス​と​自己​実現​の​追求

米国​に​住ん​で​いる​ティム​は​こう​言い​ます。「わたし​は​仕事​が​大好き​で,いつも​全力​投球​し​て​い​まし​た。自分​の​能力​を​証明​し​なけれ​ば​なら​ない​と​思っ​て​い​た​の​です」。

多く​の​人​が​ティム​の​よう​に,自分​に​対する​イメージ​と​生活​の​ペース​は​切っ​て​も​切れ​ない​関係​に​ある,と​感じ​て​い​ます。その​結果,「忙しさ​は​市民​権​を​得​た」と,前述​の​エリザベス​・​コルバート​は​言い​ます。「忙しけれ​ば​忙しい​ほど,自分​が​重要​人物​に​見え​て​くる」と​も​述べ​て​い​ます。

バランス​が​大切

聖書​は,勤勉​さ​や​一生​懸命​に​働く​こと​を​勧め​て​い​ます。(箴言 13:4)しかし,バランス​を​取る​こと​も​大切​です。伝道​の​書 4​章​6​節​に​は,「一握り​の​憩い​は,二握り​の​骨折り​と​風​を​追う​こと​に​勝る」と​あり​ます。

バランス​の​取れ​た​生活​を​送る​こと​は,心身​両面​で​の​健康​に​役立ち​ます。と​は​いえ,仕事​の​量​や​ペース​を​落とす​こと​など,本当​に​できる​の​でしょ​う​か。でき​ます。4​つ​の​ヒント​を​考え​ましょ​う。

 1 自分​の​価値​観​や​目標​を​はっきり​さ​せる

ある​程度​の​経済​的​な​安定​を​望む​の​は​当然​の​こと​です。しかし,たくさん​お金​が​あれ​ば​いい​の​でしょ​う​か。収入​や​資産​が​多く​あれ​ば,成功​し​た​と​言える​の​でしょ​う​か。一方,休息​や​レクリエーション​が​多すぎ​て​も,ストレス​は​増え​ます。

前述​の​ティム​は​こう​言い​ます。「妻​と​わたし​は​生活​を​見直し,シンプル​に​する​こと​に​し​まし​た。現在​の​状況​と​新た​な​目標​を​表​に​し​まし​た。過去​の​決定​の​影響​と,目標​を​達成​する​の​に​必要​な​調整​に​つい​て​話し合い​まし​た」。

2 消費​社会​の​影響​を​受け​ない​よう​に​する

聖書​は​わたしたち​に,「目​の​欲望」を​コントロール​する​よう​勧め​て​い​ます。(ヨハネ​第​一 2:15‐17)宣伝​や​広告​は​そう​し​た​欲望​を​あおり,長​時間​働い​たり​レクリエーション​に​たくさん​の​時間​や​お金​を​かけ​たり​する​よう​仕向け​ます。もちろん,すべて​の​広告​を​避ける​の​は​無理​でしょ​う。しかし,なるべく​見​ない​よう​に​する​こと​は​でき​ます。また,本当​に​必要​な​もの​を​注意深く​選ぶ​こと​も​でき​ます。

友人​や​同僚​の​影響​に​も​注意​し​ましょ​う。物欲​一辺倒​な​人​や​成功​を​収入​や​資産​の​量​で​計る​人​と​は​付き合う​の​を​やめ​て,正しい​優先​順位​を​持っ​て​いる​人​と​友達​に​なる​と​よい​でしょ​う。聖書​は,「賢い​者​たち​と​共​に​歩ん​で​いる​者​は​賢く​な[る]」と​述べ​て​い​ます。(箴言 13:20

3 仕事​に​制限​を​設ける

雇い主​に,仕事​と​自分​が​大切​に​し​て​いる​こと​に​つい​て​話​し​て​ください。そして,仕事​以外​に​も​大切​な​こと​が​ある,と​いう​こと​に​後ろめたさ​を​感じる​必要​は​あり​ませ​ん。「生きる​ため​の​仕事」(英語)と​いう​本​に​は​こう​述べ​られ​て​い​ます。「仕事​と​家庭​と​ の​間​に​一線​を​引く​人​や​バカンス​を​上手​に​楽しむ​人​は,自分​が​い​なく​て​も​地球​が​止まる​わけ​で​は​ない,と​いう​事実​を​知っ​て​いる」。

前述​の​ゲーリー​は,経済​的​に​不​自由​の​ない​生活​を​し​て​い​まし​た。それで,仕事​時間​を​減らす​こと​に​し​まし​た。こう​述べ​て​い​ます。「家族​と​話し合い,ライフスタイル​を​シンプル​に​する​こと​を​提案​し​まし​た。そして,徐々​に​そう​し​て​ゆき​まし​た。また,雇い主​に​毎週​の​仕事​日​を​減らし​て​ほしい​と​お願い​し,同意​を​得​まし​た」。

4 家族​と​過ごす​時間​を​最​優先​さ​せる

夫​と​妻​は​共​に​過ごす​必要​が​あり​ます。また,子ども​は​親​と​過ごす​時間​を​必要​と​し​て​い​ます。ですから,ほか​の​家族​が​いつも​忙しく​し​て​い​て​も,その​ペース​に​合わせ​よう​と​する​の​は​やめ​ましょ​う。「休み​時間​を​きちんと​取り​ましょ​う」と,ゲーリー​は​言い​ます。「優先​順位​の​低い​事柄​は​放っ​て​おく​の​です」。

家族​で​一緒​に​いる​時​は,テレビ​や​携帯​電話​など​に​没頭​し​て,自分​を​孤立​さ​せ​て​は​なり​ませ​ん。少なく​と​も​1​日​に​1​度​は​家族​で​食事​を​し,会話​を​楽しみ​ましょ​う。親​が​この​簡単​な​アドバイス​を​実行​する​なら,子ども​たち​は​もっと​幸せ​に​なり,学校​で​も​うまく​やっ​て​ゆけ​ます。

食事​の​時​に​は​家族​で​会話​を​楽しむ。

それで,こう​自問​し​て​ください。「わたし​は​人生​から​何​を​得​たい​の​だろ​う。家族​に​何​を​与え​たい​の​だろ​う​か」。より​幸福​で​有意義​な​人生​を​望ん​で​いる​の​なら,聖書​に​載せ​られ​て​いる,確か​な​知恵​を​反映​さ​せ​て​優先​順位​を​決め​ましょ​う。

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