1,2. カペルナウム​で​イエス​が​話​を​し​た​時,ペテロ​は​どんな​こと​を​願っ​て​い​た​か​も​しれ​ませ​ん​か。しかし,どんな​結果​に​なり​まし​た​か。

ペテロ​は,イエス​の​話​を​聴い​て​いる​人​たち​の​顔​を​心配​そう​に​見回し​ます。カペルナウム​の​会堂​で​の​こと​です。ペテロ​は,ガリラヤ​の​海​の​北岸​の​この​町​に​住み,漁師​の​仕事​も​ここ​で​行なっ​て​い​ます。友人​や​親戚​や​仕事​上​の​知人​の​多く​も​この​町​に​住ん​で​い​ます。ペテロ​は​町​の​人々​に​も,イエス​に​つい​て​自分​と​同じ​見方​を​し​て​ほしい,そして​この​最も​偉大​な​教え手​から​神​の​王国​に​つい​て​学ぶ​感動​を​味わっ​て​ほしい,と​願っ​て​い​た​こと​でしょ​う。ところが,そう​なり​そう​に​あり​ませ​ん。

2 多く​の​人​が​耳​を​傾ける​の​を​やめ​て​しまい​まし​た。聞こえよ​が​し​に​不平​を​言い,イエス​の​話​に​異議​を​唱える​人​も​い​ます。しかし,ペテロ​に​とっ​て​特に​気がかり​な​の​は,イエス​の​弟子​たち​の​一部​が​示し​た​反応​です。その​人​たち​の​顔​に​は,啓発​を​受け​た​時​の​あの​幸福​な​表情​や,真理​を​見つけ​た​時​の​感動,真理​を​学ん​だ​時​の​喜び​は,もはや​見​られ​ませ​ん。困惑​し,憤慨​し​て​さえ​いる​よう​です。この​話​は​ひどい,と​あからさま​に​言う​人​も​い​ます。もう​耳​を​傾け​よう​と​は​せ​ず,会堂​から​去っ​て​行き​ます。イエス​の​あと​に​従う​こと​も​やめ​て​しまっ​た​の​です。―ヨハネ 6:60,66を​読む。

3. ペテロ​に​とっ​て,信仰​は​どんな​点​で​助け​に​なり​まし​た​か。

3 ペテロ​と​仲間​の​使徒​たち​は,厳しい​局面​に​立たさ​れ​まし​た。ペテロ​は,この​日​イエス​が​語っ​た​事柄​の​意味​を​十分​に​は​理解​し​て​い​ませ​ん。イエス​の​言葉​を​額面​どおり​に​受け取る​なら​反感​を​抱く​の​も​無理​は​ない,と​思っ​た​でしょ​う。ペテロ​は​どう​する​でしょ​う​か。主​イエス​に​対する​忠節​が​試さ​れる​の​は,これ​が​最初​で​も​最後​で​も​あり​ませ​ん。ペテロ​が​そう​し​た​試み​に​立ち向かい,忠節​を​保つ​うえ​で,信仰​は​どの​よう​に​助け​に​なっ​た​でしょ​う​か。考え​て​み​ましょ​う。

他​の​人​たち​が​不​忠節​に​なっ​て​も​忠節​を​保つ

4,5. イエス​は,人々​の​期待​に​反する​どんな​こと​を​行ない​まし​た​か。

4 ペテロ​は​しばしば​イエス​に​驚かさ​れ​まし​た。イエス​が​人々​の​期待​に​反する​ 言動​を​する​こと​が​何​度​も​あっ​た​の​です。前日,イエス​が​奇跡​に​よっ​て​幾千​人​も​の​群衆​に​食事​を​させる​と,彼ら​は​イエス​を​王​に​し​よう​と​し​まし​た。ところ​が​意外​に​も,イエス​は​その​場​から​退き,弟子​たち​を​舟​で​カペルナウム​へ​向かわ​せ​まし​た。その​夜,弟子​たち​が​舟​を​進め​て​いる​と,イエス​は​嵐​の​ガリラヤ​の​海​を​歩い​て​弟子​たち​を​驚かせ,信仰​に​関する​重要​な​教訓​を​ペテロ​に​与え​まし​た。

5 朝​に​なり,やがて​昨日​の​群衆​が​舟​で​イエス​を​追っ​て​来​ます。しかし,霊的​な​真理​を​求め​て​い​た​の​で​は​なく,イエス​が​奇跡​に​よっ​て​食物​を​さらに​作り出す​の​を​見​たく​て​来​た​よう​です。それ​で​イエス​は,物質​主義​的​な​態度​を​取っ​て​い​た​その​人​たち​を​叱責​し​ます。(ヨハ 6:25‐27)そう​し​た​やり取り​が​カペルナウム​の​会堂​で​も​続き​ます。イエス​は​また​し​て​も,人々​の​期待​に​反する​こと​を​し,肝要​ながら​簡単​に​は​理解​でき​ない​真理​を​教え​よう​と​し​ます。

6. イエス​は​どんな​例え​を​語り​まし​た​か。人々​は​どの​よう​に​反応​し​まし​た​か。

6 イエス​は,人々​が​イエス​の​こと​を,単に​物質​的​な​食物​を​供給​する​者​と​で​は​なく,神​から​の​霊的​な​備え​と​見る​よう​願っ​て​い​まし​た。自分​が​人間​と​し​て​生まれ,また​死ぬ​こと​に​より,人類​に​とこしえ​の​命​へ​の​道​を​開く,と​いう​こと​を​理解​さ​せ​たかっ​た​の​です。それで,自分​を​マナ​に,つまり​モーセ​の​時代​に​天​から​下っ​て​来​た​パン​に​なぞらえ​ます。一部​の​人​が​それ​に​異議​を​唱える​と,イエス​は​生々しい​例え​を​用い,命​を​得る​に​は​イエス​の​肉​と​血​に​あずかる​必要​が​ある,と​説明​し​ます。反発​が​強く​なっ​た​の​は​その​時​です。「この​話​は​ひどい。だれ​が​これ​を​聴い​て​い​られ​よう​か」と​言う​人​も​い​まし​た。イエス​の​弟子​の​多く​も,イエス​の​あと​に​従う​の​を​やめ​て​しまい​まし​た。 *ヨハ 6:48‐60,66

7,8. (イ)ペテロ​は,イエス​に​つい​て​どんな​こと​を​まだ​理解​し​て​い​ませ​ん​でし​た​か。(ロ)イエス​が​使徒​たち​に​質問​し​た​時,ペテロ​は​何​と​答え​まし​た​か。

7 ペテロ​は​どう​する​でしょ​う​か。ペテロ​も​イエス​の​言葉​に​当惑​し​た​に​違いあり​ませ​ん。イエス​が​神​の​ご意志​を​果たす​ため​に​死な​なけれ​ば​なら​ない,と​いう​こと​を​まだ​理解​し​て​い​なかっ​た​の​です。では,その​日​イエス​の​もと​を​去っ​た​移り気​な​弟子​たち​の​よう​に,身​を​引こ​う​と​思っ​た​でしょ​う​か。いいえ,ある​重要​な​点​で​ペテロ​は​異なっ​て​い​まし​た。それ​は​どんな​点​です​か。

8 イエス​は​使徒​たち​の​方​を​向い​て,「あなた方​も​去っ​て​行き​たい​と​思っ​て​いる​わけ​で​は​ない​でしょ​う」と​言い​ます。(ヨハ 6:67)イエス​は​12​人​に​語りかけ​まし​た​が,答え​た​の​は​ペテロ​です。そういう​こと​が​よく​あり​まし​た。ペテロ​が​最​年長​だっ​た​の​か​も​しれ​ませ​ん。いずれ​に​せよ,ペテロ​は​使徒​たち​の​中​で​だれ​より​も​率直​に​話す​人​でし​た。たいてい,思っ​て​いる​こと​を​ためらわ​ず​に​口​に​し​た​よう​ です。この​時,ペテロ​は​印象深い​次​の​言葉​を​述べ​ます。「主​よ,わたしたち​は​だれ​の​ところ​に​行け​ば​よい​と​いう​の​でしょ​う。あなた​こそ​永遠​の​命​の​ことば​を​持っ​て​おら​れ​ます」。―ヨハ 6:68

9. ペテロ​は,イエス​に​忠節​で​ある​こと​を​どの​よう​に​示し​まし​た​か。

9 あなた​も​この​言葉​に​心​を​打た​れる​の​で​は​あり​ませ​ん​か。ペテロ​は​イエス​に​信仰​を​置い​て​い​た​の​で,忠節​と​いう​貴重​な​特質​を​身​に​着け​て​い​まし​た。イエス​が​エホバ​の​備え​た​唯一​の​救い主​で​あり,神​の​王国​に​つい​て​の​教え​と​いう​ことば​に​よっ​て​救い​を​もたらす,と​いう​こと​を​はっきり​と​理解​し​て​い​た​の​です。分かり​にくい​事柄​が​あっ​て​も,神​の​恵み​や​永遠​の​命​と​いう​祝福​を​望む​の​で​あれ​ば,ほか​に​行く​べき​ところ​は​ない​こと​を​知っ​て​い​まし​た。

自分​の​期待​や​好み​に​反する​と​し​て​も,イエス​の​教え​に​忠節​に​従う​必要​が​ある

10. ペテロ​の​忠節​に​どの​よう​に​倣え​ます​か。

10 あなた​も​そう​考え​て​い​ます​か。残念​ながら,今日,イエス​を​愛し​て​いる​と​言い​ながら​イエス​に​忠節​で​ない​人​は​少なく​あり​ませ​ん。キリスト​に​本当​に​忠節​で​ある​に​は,その​教え​に​対し​て​ペテロ​と​同じ​見方​を​持た​なけれ​ば​なり​ませ​ん。イエス​の​教え​を​学び,その​意味​を​理解​し,それ​に​従っ​て​生活​する​必要​が​あり​ます。自分​の​期待​や​好み​に​反する​ため​意外​に​思う​場合​が​ある​と​し​て​も,そう​する​必要​が​あり​ます。忠節​で​ある​こと​を​示し​て​初めて,イエス​が​与え​たい​と​思っ​て​いる​永遠​の​命​を​得る​こと​が​できる​の​です。―詩編 97:10を​読む。

矯正​を​受け​て​も​忠節​を​保つ

11. イエス​は​追随​者​たち​を​伴っ​て​どんな​旅​を​し​まし​た​か。(脚注​を​参照。)

11 忙しかっ​た​その​時​から​しばらく​し​て,イエス​は​使徒​たち​と​幾​人​か​の​弟子​を​伴い,北方​へ​の​長い​旅​を​し​ます。約束​の​地​の​北端​に​は​ヘルモン​山​が​あり,雪​に​覆わ​れ​た​その​頂​は,青い“ガリラヤ​の​海”から​で​も​見える​時​が​あり​ます。一行​が​カエサレア​・​フィリピ​付近​の​村々​へ​と​上る​道​を​進む​に​つれ,前方​の​ヘルモン​山​は​だんだん​大きく​見え​て​き​ます。 * 南​に​約束​の​地​の​多く​の​部分​を​見渡せる,その​よう​な​美しい​場所​で,イエス​は​追随​者​たち​に​一つ​の​重要​な​質問​を​し​ます。

12,13. (イ)群衆​が​イエス​を​どう​見​て​いる​か​に​つい​て,イエス​が​尋ね​た​の​は​なぜ​です​か。(ロ)ペテロ​が​イエス​に​語っ​た​言葉​に​は,真​の​信仰​が​どの​よう​に​表われ​て​い​ます​か。

12 「群衆​は​わたし​の​こと​を​だれ​で​ある​と​言っ​て​い​ます​か」と​イエス​は​尋ね​ます。ペテロ​は​きっと,すべて​を​見通す​よう​な​イエス​の​目​の​奥​に,いつも​の​鋭い​知性​と​優しさ​を​感じ​た​こと​でしょ​う。イエス​は,人々​が​自分​の​見聞き​し​た​事柄​から​どんな​結論​を​引き出し​て​いる​か​に​関心​を​抱い​て​い​まし​た。弟子​たち​は​質問​に​答え​て,人々​の​間​で​広まっ​て​いる,イエス​に​つい​て​の​誤っ​た​見方​を​幾つ​か​挙げ​ ます。では,最も​身近​な​追随​者​たち​も​同じ​よう​な​思い違い​を​し​て​いる​の​でしょ​う​か。イエス​は​その​こと​を​知り​たい​と​思い,こう​尋ね​ます。「だが,あなた方​は,わたし​の​こと​を​だれ​で​ある​と​言い​ます​か」。―ルカ 9:18‐20

13 この​時​も​ペテロ​が​すぐ​に​答え​ます。その​場​に​い​た​多く​の​弟子​たち​の​下し​て​い​た​結論​を,はっきり​大胆​に​言い表わし,「あなた​は​キリスト,生ける​神​の​子​です」と​述べ​ます。イエス​は​ペテロ​を​温かく​褒め​ます。きっと,ほほえみ​かけ​て​是認​を​示し​た​こと​でしょ​う。そして,ペテロ​に​大切​な​点​を​思い起こさ​せ​ます。この​肝要​な​真理​を​真​の​信仰​を​持つ​者​たち​に​明白​に​し​た​の​は,どんな​人間​で​も​なく​エホバ​神​で​ある,と​いう​点​です。ペテロ​は,エホバ​が​その​時​まで​に​明らか​に​され​た​極めて​重要​な​真理​の​一つ​を​理解​し,待望​の​メシア​つまり​キリスト​を​見分け​て​い​た​の​です。―マタイ 16:16,17を​読む。

14. イエス​は​ペテロ​に,どんな​重要​な​特権​を​授け​まし​た​か。

14 この​キリスト​は,古代​の​預言​の​中​で,建築​者​たち​の​退け​た​石​と​呼ば​れ​て​い​まし​た。(詩 118:22。ルカ 20:17)その​よう​な​預言​を​念頭​に​置い​て​イエス​は,ペテロ​が​実体​を​見分け​た​その​石​すなわち​岩塊​の​上​に​エホバ​が​会衆​を​設立​する,と​いう​こと​を​明らか​に​し​まし​た。そして​ペテロ​に,その​会衆​に​おける​幾つ​か​の​非常​に​重要​な​特権​を​授け​まし​た。ペテロ​は​他​の​使徒​たち​に​対する​首位​権​を​与え​られ​た,と​考える​人​たち​も​い​ます​が,そう​で​は​あり​ませ​ん。首位​権​で​は​なく,責任​を​与え​られ​た​の​です。イエス​は​ペテロ​に「王国​の​かぎ」を​与え​まし​た。(マタ 16:19)ペテロ​は,神​の​王国​に​入る​機会​を​3​種類​の​人々​に​開く,と​いう​特権​に​あずかる​こと​に​なっ​て​い​まし​た。その​機会​は,まず​ユダヤ​人​に,次い​で​サマリア​人​に,そして​最後​に​異邦​人​つまり​非​ユダヤ​人​に​開か​れる​の​です。

15. どんな​いきさつ​で,ペテロ​は​イエス​を​叱り​まし​た​か。何​と​言っ​て​叱り​まし​た​か。

15 と​は​いえ,イエス​が​後​に​述べ​た​とおり,多く​与え​られ​た​者​に​は​多く​の​こと​が​求め​られ​ます。ペテロ​の​場合​も​そう​でし​た。(ルカ 12:48)イエス​は​引き続き,メシア​に​関する​肝要​な​真理​を​明らか​に​し​ます。例えば,自分​が​もう​すぐ​エルサレム​で​苦しみ​を​受け,死​を​遂げ​なけれ​ば​なら​ない,と​いう​こと​を​述べ​ます。ペテロ​は​その​こと​を​聞い​て​心​を​乱さ​れ,イエス​を​わき​に​連れ​て​行き,こう​言っ​て​叱り​ます。「主​よ,ご自分​を​大切​に​なさっ​て​ください。あなた​は​決して​その​よう​な​運命​に​は​なら​ない​でしょ​う」。―マタ 16:21,22

16. イエス​は​ペテロ​を​どの​よう​に​正し​まし​た​か。イエス​の​言葉​に​は,どんな​実際​的​な​助言​が​含ま​れ​て​い​ます​か。

 16 ペテロ​は​善意​で​そう​述べ​た​の​で,イエス​の​言葉​に​驚い​た​に​違いあり​ませ​ん。イエス​は​ペテロ​に​背​を​向け,同じ​よう​な​こと​を​考え​て​い​た​と​思わ​れる​他​の​弟子​たち​を​見​ながら,こう​言い​ます。「わたし​の​後ろ​に​下がれ,サタン​よ! あなた​は​わたし​を​つまずか​せる​もの​です。あなた​は,神​の​考え​で​は​なく,人間​の​考え​を​抱い​て​いる​から​です」。(マタ 16:23。マル 8:32,33)この​イエス​の​言葉​に​は,わたしたち​すべて​に​対する​実際​的​な​助言​が​含ま​れ​て​い​ます。神​の​考え​より​も​人間​の​考え​を​優先​さ​せ​て​しまう​の​は,よく​ある​こと​です。もし​そう​する​なら,相手​を​助ける​つもり​で​あっ​て​も,神​の​目的​で​は​なく​サタン​の​目的​を​推進​し​て​し​まい​かね​ませ​ん。ペテロ​は​どう​反応​する​でしょ​う​か。

17. 「わたし​の​後ろ​に​下がれ」と​いう​イエス​の​言葉​に​は,どういう​意味​が​あり​まし​た​か。

17 ペテロ​は,イエス​から​文字どおり​の​意味​で​悪魔​サタン​と​呼ば​れ​た​わけ​で​は​ない,と​分かっ​て​い​た​はず​です。イエス​は​ペテロ​に,かつて​サタン​に​対し​て​し​た​よう​な​言い方​は​し​ませ​ん​でし​た。サタン​に​は「離れ去れ」と​言い​まし​た​が,ペテロ​に​は「わたし​の​後ろ​に​下がれ」と​言っ​た​の​です。(マタ 4:10)イエス​は,良い​点​が​たくさん​ある​ペテロ​を​追い出し​た​わけ​で​は​なく,この​件​に​関する​ペテロ​の​間違っ​た​考え​を​正し​た​に​すぎ​ませ​ん。ペテロ​は,つまずか​せる​もの​と​し​て​主​イエス​の​前​に​出る​の​を​やめ,協力​的​な​追随​者​と​し​て​主​の​後ろ​に​下がる​必要​が​あっ​た​の​です。

懲らしめ​を​謙遜​に​受け入れ,そこ​から​学ぶ​よう​に​し​て​初めて,イエス​・​キリスト​と​その​父​エホバ​神​に​いっそう​近づい​て​ゆける

18. ペテロ​は​どの​よう​に​忠節​を​実証​し​まし​た​か。ペテロ​に​どの​よう​に​倣え​ます​か。

18 ペテロ​は​言い返し​たり,腹​を​立て​たり,ふてくされ​たり​し​まし​た​か。その​よう​な​こと​は​あり​ませ​ん。謙遜​に​矯正​を​受け入れ,この​たび​も​忠節​を​実証​し​まし​た。キリスト​の​あと​に​従う​人​は​皆,時おり​矯正​を​必要​と​し​ます。懲らしめ​を​謙遜​に​受け入れ,そこ​から​学ぶ​よう​に​し​て​初めて,イエス​・​キリスト​と​その​父​エホバ​神​に​いっそう​近づい​て​ゆける​の​です。―箴言 4:13を​読む。

ペテロ​は​矯正​を​受け​た​時​も​忠節​だっ​た

忠節​が​報わ​れる

19. イエス​は​どんな​驚く​べき​こと​を​述べ​まし​た​か。ペテロ​は​どの​よう​に​考え​た​か​も​しれ​ませ​ん​か。

19 その​すぐ​後,イエス​は​またもや​驚く​べき​こと​を​述べ​ます。「あなた方​に​真実​に​言い​ます​が,ここ​に​立っ​て​いる​者​の​中​に​は,人​の​子​が​自分​の​王国​を​もっ​て​到来​する​の​を​まず​見る​まで​は​決して​死​を​味わわ​ない​者​たち​が​い​ます」。(マタ 16:28)ペテロ​は​好奇​心​を​かき立て​られ​た​に​違いあり​ませ​ん。『イエス​は​何​を​ 言お​う​と​し​て​いる​の​だろ​う。自分​は​強い​矯正​を​受け​た​ばかり​だ​から,その​よう​な​素晴らしい​経験​を​する​こと​は​ない​だろ​う』と​考え​た​か​も​しれ​ませ​ん。

20,21. (イ)ペテロ​は​どんな​幻​を​目撃​し​まし​た​か。(ロ)幻​に​登場​し​た​人​たち​の​会話​に​よっ​て,ペテロ​の​考え​は​どの​よう​に​正さ​れ​まし​た​か。

20 約​1​週​間​後,イエス​は​ヤコブ​と​ヨハネ​と​ペテロ​を「高大​な​山」の​中​に​連れ​て​行き​ます。その​山​は,さほど​遠く​ない​ヘルモン​山​だっ​た​か​も​しれ​ませ​ん。3​人​が​眠気​に​襲わ​れ​て​い​た​こと​から​し​て,夜​の​出来事​だっ​た​と​思わ​れ​ます。イエス​が​祈っ​て​いる​と,眠気​も​いっぺん​に​覚める​よう​な​こと​が​起き​ます。―マタ 17:1。ルカ 9:28,29,32

21 3​人​の​目​の​前​で​イエス​の​姿​が​変わり​始め​ます。その​顔​は​輝い​て​光​を​放ち,ついに​は​太陽​の​よう​に​まばゆく​なり​ます。衣​も​きらきら​と​白く​輝い​て​い​ます。そこ​へ,二​人​の​人物​が​現われ​ます。一​人​は​モーセ,もう​一​人​は​エリヤ​です。二​人​は​イエス​と​共​に,「彼​が​エルサレム​で​遂げる​よう​に​定まっ​て​いる​出立」に​つい​ て​語り合い​ます。その​出立​と​は,イエス​の​死​と​復活​の​こと​と​思わ​れ​ます。ペテロ​は,イエス​が​そう​し​た​悲痛​な​経験​を​する​こと​など​ない,と​述べ​て​い​まし​た。その​考え​が​間違っ​て​い​た​こと​は​明らか​です。―ルカ 9:30,31

22,23. (イ)ペテロ​は​どの​よう​に​熱意​と​優しさ​を​示し​まし​た​か。(ロ)ペテロ​と​ヤコブ​と​ヨハネ​は​その​夜,さらに​どんな​報い​を​受け​まし​た​か。

22 ペテロ​は,この​驚く​べき​幻​に​自分​も​加わら​なけれ​ば,と​いう​気持ち​に​駆ら​れ​ます。この​幻​が​もう​少し​続い​て​ほしい,と​感じ​た​の​か​も​しれ​ませ​ん。モーセ​と​エリヤ​が​イエス​の​もと​から​去っ​て​行く​か​の​よう​に​見え​た​の​です。それで,思わず​こう​言い​ます。「先生,わたしたち​が​ここ​に​いる​の​は​良い​こと​です。それで,わたしたち​に​三つ​の​天幕​を​立て​させ​て​ください。一つ​は​あなた​の​ため,一つ​は​モーセ​の​ため,一つ​は​エリヤ​の​ため​です」。もちろん,幻​に​現われ​た​エホバ​の​僕​たち​二​人​は​死ん​で​久しく,天幕​など​必要​と​し​て​い​ませ​ん​でし​た。ペテロ​は,自分​が​何​を​言っ​て​いる​の​か​よく​分かっ​て​い​なかっ​た​の​です。と​は​いえ,ペテロ​の​熱意​と​優しさ​に,あなた​も​心​を​引か​れる​の​で​は​あり​ませ​ん​か。―ルカ 9:33

ペテロ​は​ヤコブ​や​ヨハネ​と​共​に,感動​的​な​幻​を​見る​と​いう​報い​を​受け​た

23 その​夜,ペテロ​と​ヤコブ​と​ヨハネ​は​さらに​報い​を​受け​ます。雲​が​でき​て,山​に​いる​彼ら​の​上​に​垂れ込め​ます。その​雲​の​中​から​声​が​聞こえ​て​き​ます。エホバ​神​の​声​です!「これ​は​わたし​の​子,選ば​れ​た​者​で​ある。この​者​に​聴き従い​なさい」と​エホバ​は​言わ​れ​ます。こう​し​て​幻​は​終わり,あと​に​は​イエス​と​彼ら​だけ​が​残さ​れ​ます。―ルカ 9:34‐36

24. (イ)ペテロ​は,変ぼう​の​幻​から​どんな​益​を​得​まし​た​か。(ロ)わたしたち​は,どう​すれ​ば​変ぼう​の​幻​から​益​を​得​られ​ます​か。

24 ペテロ​に​とっ​て,変ぼう​の​幻​は​非常​に​素晴らしい​贈り物​でし​た。わたしたち​に​とっ​て​も​そう​です。数十​年​後​に​ペテロ​は,その​夜​に​あずかっ​た​特権​に​つい​て​書い​て​い​ます。栄光​に​輝く​天​の​王​と​なる​時​の​イエス​の​様子​を​あらかじめ​見​て,「その​荘厳​さ​の​目撃​証人」に​なっ​た​の​です。その​幻​は,神​の​言葉​に​ある​多く​の​預言​の​確か​さ​を​裏づけ,前途​の​試練​に​備え​て​ペテロ​の​信仰​を​強め​まし​た。ペテロ​第​二 1:16‐19を​読む。わたしたち​も​その​幻​から​同じ​よう​な​益​が​得​られ​ます。その​ため​に​は,ペテロ​の​よう​に,エホバ​の​任命​な​さっ​た​主​イエス​に​忠節​を​保た​なけれ​ば​なり​ませ​ん。イエス​から​学び,イエス​の​懲らしめ​や​矯正​を​受け入れ,謙遜​な​態度​で​日々​イエス​の​あと​に​従う​の​です。

^ 6節 会堂​に​い​た​群衆​が​気まぐれ​で​あっ​た​こと​は,この​時​の​イエス​の​話​に​対する​反応​と,前日​に​イエス​を​神​の​預言​者​と​熱烈​に​たたえ​た​時​の​言葉​を​比べる​と​分かり​ます。―ヨハ 6:14

^ 11節 一行​は,ガリラヤ​の​海​の​岸辺​から​およそ​50​㌔​先​まで​の​その​旅​で,海面​下​約​210​㍍​の​所​から​標高​約​350​㍍​の​所​まで,風光明媚​な​地域​を​通っ​て​登っ​た​こと​に​なり​ます。